Layla Yamamoto: After the Quake

18 - 30 Dec. 2021
15:00 - 20:00

東京都中央区日本橋室町 1丁目5-3 福島ビル1F

1F, Fukushima Bldg., 1-5-3 Nihonbashimuromachi, Chuo-ku, Tokyo

Produced by SOUYA HANDA PROJECTS

展示作品解説はこちら》Link to Description of Each Artwork

Souya Handa Projectsは、設立後最初のプロジェクトとしてアーティスト・山本れいらの個展「After the Quake」を開催いたします。

山本れいらは1995年東京生まれのアーティストで、東京都立総合芸術高等学校日本画専攻在学中にアメリカへの交換留学を経験、高校卒業後は世界トップレベルの美術大学であるシカゴ美術館附属美術大学で学びました。本展は山本の日本帰国後初個展となります。

山本は現代アートの中心地・アメリカで、国際標準の「アートとは何か」を学びました。それは「あなたのアイデンティティは何か」が常に問われることであり、「あなたは社会をどう見るか」を表現することでもあります。

本展で披露する「After the Quake」シリーズにおいて、山本は自らのアイデンティティすなわち「日本とは何か」、そして「日本の現代社会とは何か」という問いを設定しました。山本の中には二つの日本像があります。一つは、幼少期より祖父から習い、論語や囲碁、のような東洋・日本文化に親しんできた「日本の内側から見た日本像」。そしてもう一つは、高校・大学とアメリカで教育を受け、アメリカ人をはじめ、様々な国の出身者たちと交流を持つことで見えてきた「日本の外側から見た日本像」です。この二つの視点を交差させ、山本は「日本の現代社会とは何か」という問いに答えていくこととなります。

山本は日本社会を捉えるのにまず「日本の外側から見た日本像」を起点としました。外国、特にアメリカから日本を見たとき、「震災と津波の起きた悲劇の国」と「原爆を落とされた可哀想な敗戦国」という日本像が立ち現れ、その日本像は山本が持っていた「震災以降、日本社会は大きく変容した」という日本を内側から見た感覚と結び付いていきます。そしてそこから、「原爆によって日本の『戦後』は始まり、震災によって『戦後』は終わり、新たな社会状況に入った」という見解に行きついたとき、更にその背後には、山本の第二の故郷でもある、原爆を日本に投下し、戦後の同盟を強化してきたアメリカの姿が見え隠れします。

本展では、そんな今の日本社会の一つの起点とも言える震災のイメージから始まり、日米関係の起点とも言える原爆のイメージへと至っていきます。震災からちょうど10年が経過し、東京五輪を終え、大阪万博を控えている現代日本は、しかし同時に単なる戦後のリバイバルではないはずです。日本の戦後を改めて考えていくことで、「もはや戦後ではない」今の日本社会が「震災の後(After the quake)」歩んでいくべき道が見えて来るのではないでしょうか?


展示風景 Exhibition Views (Photos by Miri Lin)

<展示概要>

■展覧会名:AFTER THE QUAKE

■アーティスト:山本 れいら

■キュレーター:半田 颯哉

■会場:三越前福島ビル1F (東京都中央区日本橋室町 1丁目5-3 https://goo.gl/maps/mvpyovszkHrQWJ6H8)

■会期:2021年12月18日(土) ~12月30日(木) 15:00 - 20:00(会期中無休)

■入場料:500円(高校生以下無料)

■主催:合同会社Souya Handa Projects

■インストール:Meta Flower、カシワギヰチ花、植田爽介

■協力:三井不動産株式会社、ASITY(吉岡良、出樋幸裕、栗田智仁、児山欣典)

■助成:文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業

<イベント>

LAYLA YAMAMOTO: AFTER THE QUAKE Online Conversation

2021年12月21日(火)20:15-

https://youtu.be/Y4I4tihyS-M

日本橋三越前・福島ビルで開催中の山本れいらの個展「After the Quake」展。本展のみどころや、アーティスト・山本れいらが現在の表現に至るまでに迫っていきます。モデレーター:半田 颯哉(本展キュレーター)

作品画像 Exhibited Artworks (Photos by Miri Lin)

山本 れいら

1995年、東京都生まれ。高校から大学にかけてアメリカ留学を経験し、アメリカを知る日本人として、また一人の日本人女性としての視点から「日本とは何か」を問う作品を制作する。主な作品に本展で展示する「After the Quake」シリーズの他に、妊娠・出産で女性が引き受ける困難を表現した「Pregnant's autonomy」シリーズなど。

1995東京生まれ2014東京都立総合芸術高等学校 日本画専攻 卒業2015シカゴ美術館附属美術大学 入学

◇主な展示歴

HOMETOWN TOKYO 東京の故郷性 | BANGKOK BIENNIAL 2021(same gallery/東京/2021)New New New Normal(GALLERY MoMo Projects/東京/2020)Multi-Cultural Appropriation(川口リアクション/埼玉/2019)Noisy Kids show curated by Katerina Yewell(Altspace/ニューヨーク/2016)On the VERGE(RHE Siragusa Gallery/シカゴ/2016)Draw on Raw Exhibition(Lemoart Gallery/ベルリン/2016)

◇受賞歴

Art Bash 2016(教授推薦)School of the Art Institute of Chicago, Distinguished merit scholarship(2015-2019)

登壇等

PEACE DAY2020(主催:一般財団法人PEACE DAY)

360 panorama photos taken by SOUYA HANDA PROJECTS